必要悪



圧倒的に時間が足りない。身体が足りない。すべてを救いたい。と同時にすべてを投げ出したい。すべてを意識したい。無意識の底で寝てたい。
目は覚めてしまう。寝過ぎると吐き気がする。
覚えていること。忘れられないこと。過去に負った、負わされた傷があなたにあなたにあなたにある。どうして記憶はあるのだろうか。どうして歴史はあるのだろうか。記憶がなくてもひとは生きていける気がするのに。そうすればすべての色が毎日心を揺らすじゃないか。「いいときもあった」キャンバスにぶちまけられた黒にこれからいったいどう色を重ねていけと、おれは言えばいい。言えばいい? 「いいとき」の右ストレートが 「わるいとき」 の左カウンターの力を倍増させる。たたかうんじゃない
たたかうんじゃない
たたかうんじゃない たたかうんじゃない。
すべてのひとに分厚い物語がある。悲劇的で喜劇的な散文が宙に浮かんでいる。こぼれそうだ。土砂降りそうだ。
挟まれた栞の数だけある躊躇い。あなたは何でも言葉にするから嫌。そうか。
ないないないないない。ほしいしたいしたいほしい。ないないないないないほしいしたいしたいしたい。ほしいしたいしたいしたい。
今までの全部 夢だったら、どうっすか。笑う?泣く?
ほっとする? 真っ白になる?
「この物語はフィクションです 実際の団体、関係者等とは一切関係がございません」
どっちにしてもおれはおれのエンドロールを見れねえんだ。スタイル?イメージ?紙幣?体温?テキスト?意味?
fuck それをかたくなに守りたいひとにもまた歴史があってトラウマがあっていいときがあって だとしたら回転 回転 回転 回転 回転 回転しても
わかんねえ 殺してえ
今日はそういう気分だってわかってる。また会えば笑うだろう。笑顔は悲しすぎる。やさしさは悲しすぎる。
笑うことがピースだろうか。
泣けないひとが思うまま泣ける世の中がおれはピースフルだと思う
みんな何かこらえているんだ
異論はあるか。